強制調査を受けた村上氏の暗部は相場操縦だけではない。地上げ疑惑が火を噴きそう。
2016年1月号 BUSINESS
「刑事責任の追及を行うべく、当局に刑事告訴を行う準備を進めていることを申し添えます」そう締め括られた配達証明郵便が村上世彰氏に送りつけられたのは7月15日のことだ。送り主は5年前まで村上氏の側近だった税理士の赤根豊氏。代理人には、ニッポン放送株のインサイダー取引事件当時、東京地検次席検事だった伊藤鉄男弁護士らが名を連ねる。問題視するのは、東京・南青山の第2宮忠ビルをめぐる関連会社間での複雑な取引だ。赤根氏側は「特別背任罪に該当することは明白」と非難する。相場操縦の疑いで証券取引等監視委員会の強制調査を受けた村上氏だが、じつのところ暗部はそれだけではない。まずは順を追って事実関係を見ていこう。旧村上ファンドが絶頂期にあった2006年、村上氏はインサイダー事件で逮捕され、その後、シンガポールに居を移すなど投資の世界からは足を洗ったかに見えた。が、同 ………
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