シリアに兵力25万人投入必要

オバマの現状凍結アプローチは、アサドとISを利するだけ。部族自治認め連合国に。

2016年1月号 GLOBAL

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130人の犠牲者を出したパリ・テロ事件翌日の11月14日、混迷するシリア情勢を打開しようと、米国、ロシアを中心とした欧州、中東や中国など17カ国による外相級会談(ウィーン3会議)が開催された。ジョン・ケリー米国務長官は、1月1日をメドに国連の仲介でシリア政府と反体制派の代表による交渉を開催し、その後すみやかに停戦をめざすと会談の「成果」を強調した。交渉には比較的広範囲の反政府勢力が参加することになったものの、合意には米国、フランス、トルコ、サウジアラビアなど「シリアの友」を自称する国が強く主張してきたシリアのバッシャール・アサド大統領の退陣は盛り込まれていない。また、18カ月以内に統治評議会の設置や新憲法の成立、選挙の実施でも合意したが、アサド大統領の出馬の可能性についてはうやむやになった。

穏健派テコ入れに大量派兵

交渉を促そうとする動きに誰が反対するだろう。たとえ和平合 ………

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