中国党幹部が謎の「連続不審死」

反腐敗キャンペーンの拡大で地方幹部の自殺が急増。彼らはなぜ服役より死を選ぶのか。

2016年1月号 GLOBAL

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2015年11月22日午後2時半頃、広西チワン族自治区桂林市秀峰区の高層住宅の11階から1人の中年男性が転落し、即死した。通報を受け駆けつけた公安局の調査で、この男性は秀峰区共産党委員会の現役書記の趙〓生だったことが確認された。自宅から転落したため飛び降り自殺とみられるが、地元政府トップの急死という大事件にもかかわらず、当局は動機について一切口をつぐんでいる。趙の死はいま中国各地で相次いでいる高級幹部の「連続不審死」の一例に過ぎない。11月には報道されただけで少なくとも7人が死亡。すべて自殺とささやかれるが、詳しい動機はいずれも不明だ。それどころか、まるで不慮の事故のように当局が装うケースもある。11月9日、吉林省蛟河市党委常務委員兼公安局長の郝壮が、公安局オフィスの6階の窓から転落して死亡した。その原因について、公安関係者は「窓ガラスを拭いていた時に足 ………

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