佐川印刷「90億円不正」謎の失踪

罪を認めた元取締役が消えた。サーキット場、ゴルフ場、霊園に元横綱も絡み奇々怪々。

2016年1月号 BUSINESS

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京都の大手印刷会社「佐川印刷」の子会社から約90億円もの資金を不正流用させた男は、やはり法廷に姿を現さなかった。11月10日、京都地裁は欠席裁判で男を裁き、5億8千万円の支払い命令を下した。約90億円の不正流用が発覚したのが2015年1月末。素直に詫びを入れ、罪を認めた報告書を会社に提出していたが、2月下旬、東南アジアに出国して以降、行方は杳として知れない。この間、佐川印刷が刑事告訴。京都地検特別刑事部の捜査が始まったものの、男は出国したままで、京都地検は8月に逮捕状を取り、海外でもすぐに身柄を拘束できる「国際海空港手配」の手続きを取った。流用先の法人や会社役員らとともに民事でも訴えられたが、10月6日の第1回口頭弁論の期日に、他の2被告1法人が弁護士を立てて対応したのに、男には訴状さえ届かず、受け取ったとみなす「公示送達」で裁判は進められ、2回目の11月10日、 ………

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