「旧3本目の矢」は弾切れ! 「1億総活躍」にかける経産省

2015年12月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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安倍政権が掲げる「『1億総活躍』社会の実現」に向け、経済産業省が張り切っている。1億総活躍国民会議の事務局を担う政府の「1億総活躍推進室」に新原浩朗次長、田中茂明次長、中原裕彦参事官らのエース級を送り込み、厚生労働省と並ぶ最大勢力を形成している。経産省はさらに、1億総活躍関連の予算を来年度予算のシーリング対象から外すように主張。財政再建を進めたい財務省と水面下で火花を散らしている。ただ、国民会議で議論するのは、アベノミクスの「新3本の矢」の2本目と3本目の矢、すなわち子育てと社会保障が中心だ。他省庁からは「厚労省ならともかく、あまり関係がないはずの経産省がなぜ?」と訝る声が出ている。1億総活躍のコンセプトは、安倍晋三首相と今井尚哉首相秘書官が中核となって策定した。経産省出身の今井氏と通じる菅原郁郎・経産事務次官も構想段階から深く関わってきたとさ ………

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