日本メーカーが世界をリードしそうな自動運転技術を、政治の「オモチャ」にするのは、実にもったいない。
2015年12月号 BUSINESS
今年の東京モーターショーの目玉は「自動運転」だった。東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに、主要な自動車メーカーは自動運転車の実用化を宣言した。安倍政権もその動きを後押しする姿勢を打ち出したが、その内実は同床異夢の「狂騒曲」である。11月8日に終わった東京モーターショーは、日本メーカー各社が自動運転の腕を競う場となった。最先端を走っていると自負する日産自動車はモーターショー近くの一般道で開発中の自動運転車を走らせ、報道陣に披露した。試乗した記者は「交差点では横断歩道を歩く人を避けながら左折したり、隣の走行車線が空いていれば、車線変更をしたりする。信号の色を確認し、止まったり、走ったりできる」と言う。自動車ジャーナリストは「びっくりする完成度」と、手放しの褒めようだ。トヨタ自動車も負けていない。高速道路で自動運転技術を披露し ………
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