米FRBで「マイナス金利」のびっくり提案

2015年11月号 GLOBAL

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米連邦準備制度理事会(FRB)は前回9月の連邦公開市場委員会(FOMC)でゼロ金利政策の維持を決めた。株式市場を襲った中国ショックの直後であり、「事態を見極める」というイエレンFRB議長の対応は予想通り。むしろ金融市場が仰天したのは「利上げ見送り」ではなく、FRB内でマイナス金利が提案されたことだ。市場からは「米国も追加金融緩和が必要なほど先行きは不透明なのか」という不安の声が漏れた。市場が警戒する年内最大のイベントは米国の利上げに他ならない。08年の金融危機直後に導入されたゼロ金利は、ドルの循環を加速させる「劇薬」療法。この劇薬解除は景気回復の象徴であり、ロケット発射を意味する「リフトオフ」と呼ばれる。米国経済は失業率が5.1%まで低下し、国内総生産(GDP)なども利上げ可能な数字に近づいた。ロケットは燃料注入を終え、打ち上げを待っている。この状況下で、FR ………

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