習訪米で米中は「政冷経熱」

したたかさを見せた習近平。米中関係は後戻りできない「対立の時代」へ向かう。

2015年11月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

首脳外交の成果について、ゲスト国とホスト国でそれぞれ評価が異なるケースは珍しくない。だが、9月22日から28日まで行われた中国の習近平国家主席(兼共産党総書記)の初の公式訪米ほど、その落差が際立つ事例は稀だろう。中国メディアは訪米中の習の一挙一動を連日トップで報じ、帰国後には共産党機関紙の人民日報が「名実ともに収穫の多い旅だった」(10月3日付コラム)と絶賛した。対照的に、米国メディアは同時期に重なったローマ法王フランシスコの初訪米をより大きく取り上げ、習の存在は霞みがちだった。米中首脳会談に関する報道も、米国が神経を尖らせるサイバー攻撃や南シナ海などの個別問題で一定の前進があったという評価もあるが、総合的に見て成功だったとの論調はほとんどない。米中両政府の姿勢にも明白な温度差があった。25日に行われた習とバラク・オバマ大統領の公式会談の終了後、 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。