「特養」弄ぶ誇大スローガン政治

財源のあてがないのに「特養増設」を謳うのは、参院選向けの犯罪的ポピュリズムではないか。

2015年11月号 DEEP

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安倍晋三首相が内閣改造の旗印として掲げた「1億総活躍社会」の評判がよくない。「GDP600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」と、「実現しそうもない目標を並べ立て、何をしたいのかイメージできない」と悪評ふんぷんだ。なかでもタチが悪いのが「介護離職ゼロ」の具体策として挙げた特別養護老人ホーム(特養)など福祉施設の増設である。来年夏の参院選向けの「人気取り」にする思惑だが、政府が推進してきた「施設から在宅介護へのシフト」に明らかに逆行する。在宅介護に取り組んできた医師や福祉関係者から「整合性がなくまじめに考えているのか」と疑念が噴出する始末だ。しかも、肝心の財源のあてがなく、有権者の歓心を買うどころか、政権が躓くきっかけになりそうな予感がする。

取り巻きの甘言を鵜呑み

「東京五輪が開かれる2020年には、団塊世代が70歳を超える。日本の大黒柱である団塊ジュニア世代が大量離 ………

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