孫とアリババ「株価急落」の誤算

窮地の目くらましに次々“花火”打ち上げ。だが、ヤフージャパン株の思惑外れて含み萎む。

2015年10月号 BUSINESS

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白戸家のCMなら、少々奇想天外でも笑ってすむ。だが、株式市場の目くらましとなると、これは罪つくりだ。ソフトバンクの孫正義社長は、自社の株価が下がったり、資金繰りが苦境に陥ると、次々と意表を突く“花火”を打ち上げる癖がある。9月11日も「孫氏がソフトバンクのMBO(経営陣の自社買収)を一時検討」と米通信社ブルームバーグが報じた。時価総額7兆7千億円のMBO? 市場は仰天し、株価が一時、前日比2.9%高、400円以上もハネあがったが、よくよく見れば「投資候補者と折り合いがつかず6月までに断念」とあり、終値は42円安。ネタ元は「複数の関係者が匿名を条件に語った」というが、自作自演なら「風説の流布」に近い。

懸命の株価テコ入れ策

8月6日発表の4~6月期連結決算からして、純利益が前年同期比2.8倍の2133億円と胸を張っていた。孫社長の隣でパーソナルロボット「ペッパー」も業績好調のPRに一役買っていた ………

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