2015年9月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
「アジアの総合商社」を掲げた江守グループホールディングス(HD)が、中国事業の失敗による巨額の特別損失を計上し、民事再生法適用を申請(負債総額711億円)したのは4月30日だった。曲折を経て、事業の新しいスポンサーは愛知県を拠点とする興和に決まったが、その背後で「戦犯」と目される中国人元取締役が現地ライバル企業に華麗な転身を果たしていた。 この男は染料や薬品などの化学品、合成樹脂などを扱っていた中国現地法人である江守商事(中国)貿易有限公司トップの総経理を務めていた謝飛紅氏。江守グループHDの中国商社事業担当の取締役を兼務していたが、民事再生法申請の2週間前の4月16日付で退任している。 一連の調査報告の中で親族企業との循環取引を通じて、不正に手を染めていたと名指しされた人物だ。この張本人が、何のお咎めもなく中国有数の大手染料メーカーである吉華グループ ………
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