欧米豪にならい延命治療を止めれば、ベッド不足は解消し、老人「地方移住論」は消滅。世論の反発を恐れるな。
2015年9月号 LIFE
「医療・介護の問題を考えるに当たり、未だ取り残されているのが『終末期医療』の問題」日本創成会議の座長、増田寛也氏の言葉である。6月30日に発行された『高齢者の終末期医療を考える――長寿時代の看取り』と題した小冊子の冒頭に書かれている。小冊子の編者は「増田寛也+日本創成会議」。点滴や経管栄養などの延命治療に疑問を抱く医師や研究者たちの考え方を連ねた刺激的な問題提起集である。同冊子の序章にはこうある。「(胃瘻を付けられた)本人は寝たきりのまま病室で何年も過ごしているといったことがよく見られる。このような状況が本人のためになるかどうか、よく考える必要がある」「欧米豪では、高齢者が終末期を迎え、食べられなくなっても、点滴や経管栄養を行わず、食べられるだけ、飲めるだけで看取ることが一般的となっている」誠にもっともな洞察である。
増田氏は5月24日の毎日 ………
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