東芝の利益カサ上げ願望を知っていた痕跡がある。中央青山から引き継いだ「負の遺産」か。
2015年9月号 BUSINESS
7月21日夜、東京・帝国ホテルの大宴会場で、日本公認会計士協会主催の恒例の懇親パーティーが開かれていた。グラスを片手に歓談する出席者の多くが、偶然、同じ時刻に記者会見を開いていた例の名門企業の問題を話題にしていた。不正会計問題に揺れる東芝である。第三者委員会が歴代トップが関与して組織的に利益をかさ上げする目的で会計不正を繰り返し、1500億円を超す利益が過大に計上されていたとの報告書を提出。これを受けて開いた会見では社長ら幹部の辞任を発表していた。「まさか、あの東芝がね。ひどい話だ」「(監査を担当していたのは)また新日本だよ。大変だな」会場を埋めた出席者の多くが会計監査のプロだけに、日本を代表する企業の不祥事に顔をしかめていた。そんな中で、ひときわ厳しい表情を浮かべる人物がいた。英(はなぶさ)公一氏。渦中の新日本監査法人の理事長である。話しか ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。