2015年9月号 GLOBAL
まさに「憎まれっ子、世にはばかる」を地で行くようだった。8月7日、オハイオ州クリーブランドで米共和党大統領候補、上位10人の討論会が行われたが、主催者のFOXニュースによると、全米2400万人が中継を見ていたという史上最高の視聴率。それもこれも、暴言を連発する不動産王、ドナルド・トランプ(69)の「憎まれ口」に、誰もが好奇心を抱いたからだ。ニューヨークのトランプタワーのド派手趣味といい、TVショーのスターであることといい、いかにもアメリカの悪趣味の権化らしく「役者の違い」を見せつけた。とにかく目立つことしか考えていない。6月の出馬表明では「メキシコ人はレイプ犯」と断言、不法移民には国境に「万里の長城」を築けと主張した。7月には08年大統領候補のジョン・マケイン上院議員を「ベトナム戦争の英雄じゃない。捕虜にならなかった人のほうが好きだ」とこきおろしている。 ………
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