2015年9月号 DEEP [ディープ・インサイド]
タカタの欠陥エアバッグ問題が秋口にもヤマ場を迎えそうだ。同社がドイツの研究機関に依頼している欠陥の原因調査の最終結果が近くまとまり、完成車メーカーとのリコール費用負担割合をめぐる交渉が本格化する。タカタの負担は免れず、これまで一部しか計上してこなかったリコール費用は数千億円規模に膨らむのが確実。その上、米国やカナダで集団訴訟を起こされており、損害賠償が認められれば関連費用はさらに膨らむ。1500億円の自己資本は一気に食い潰され、債務超過に転落する可能性が高い。しかし、タカタの3代目、高田重久会長兼社長(49)の危機感は薄い。タカタの経営陣は春頃まで、メーンバンクの三井住友銀行の支援をあてにし、楽観ムードでまともに対応策を考えていなかったという。「高田会長の顔色をうかがう役員ばかりで、まともに進言できる人物がいない」(関係者)のも原因。さすがに ………
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