サッポロビールが反撃の狼煙。「何が軽減対象か」を巡り企業と国税当局の対立が深刻化する。
2015年8月号 BUSINESS
集団的自衛権の行使を可能にする安全保障法制を巡り、国会は大荒れになっている。会期を大幅延長したが、議論がまとまることはなく、最終的には与党の「強行採決」も予想される。菅義偉官房長官は安保法制を合憲とする学者について、「数の問題ではない」と豪語したが、結局は議席という「数の問題」で押し切る可能性が高い。当然、公明党には大きな借りをつくることになる。公明党は今後、自民党に文句を言われることなく、自身の関心が高い政策を意のままにできる権限を手にするわけだ。その代表例が「軽減税率」である。自民党の一部や経済界は納税手続きが煩雑化することや、低所得層への恩恵が限られることを理由に後ろ向きだが、消費者の期待は大きい。格好の人気取り政策のため、所属議員の舌禍のせいで支持率がガタ落ちする自民党も矛を収め、公明党案を丸のみするだろう。安倍晋三政権にとって ………
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