安倍官邸の「対北インテリジェンス」は稚拙

2015年8月号 BUSINESS

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組織防衛の対応が実に素早い。6月27日の在日本朝鮮人総聯合会(総連)中央委員会で呉載世(オジエセ)組織局長が解任された。後任には総連指導部への登竜門といわれる朝鮮大学校政治経済学部教授を経験した、韓東成(ハンドンソン)宣伝文化局長を抜擢した。呉組織局長は詐欺で逮捕されたみずほ銀行元行員の及川幹雄氏と取引関係があった。呉局長は及川氏に数千万円を投資して詐欺に遭った被害者ではあるが、裏付け捜査を口実とした弾圧を懸念し、指導部が組織防衛のため機先を制し呉局長を解任したとみられる。併せて高齢の金栄春(キムヨンチユン)財政局長も解任し、空席のままだ。一方、安倍官邸は、昨年5月のストックホルムでの日朝合意以降、リーク情報で国民の期待感を膨らませたものの、拉致被害者の安否情報を何ひとつ得られなかった。痺れを切らした官邸は拳を振り上げたり納めたりしながら、 ………

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