習政権のメンツを懸けた株価対策が想定外。黒幕は空売りを仕掛けた反腐敗不満派か。
2015年8月号 GLOBAL
6月29日月曜は、中国経済の歴史的転換点として後世に記憶されるかもしれない。この日、中国の代表的株価指数の上海総合指数は一時7.6%も急落し4000ポイントの大台を割り込んだ。その後値を戻したものの大引けは3.3%安。深圳証券取引所の新興企業向け市場は7.9%もの暴落を演じた。歴史的たるゆえんは下落幅ではない。中国の株式市場はこれまで幾多の乱高下を経験しており、29日の値下がりも過去最大ではなかった。事の重大さは、中国政府が直前の週末に打ち出した株価対策が大失敗に終わり、共産党の“全知全能神話”が揺らいだことにあるのだ。上海指数は6月12日に5178ポイントと7年ぶりの高値をつけた後、26日までの2週間で20%近く下落。信用取引で株を買っていた個人投資家の投げ売りがさらなる売りを呼び、不動産や個人消費など実体経済に飛び火しかねないとの不安が高まっていた。そんななか、 ………
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