シャープの虎の子「IGZO」が死にそう

このままでは安いだけの中国向け薄利多売製品に堕落してしまう。IGZO戦略の転換が必要だ。

2015年8月号 BUSINESS

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シャープが経営再建のカギと位置づける液晶パネル技術「IGZO」が競争力を落としている。中国では華為技術の新製品がiPhone以上の高価格にもかかわらず売上げトップに躍り出たが、ここに液晶パネルを供給するのはジャパンディスプレイ(JDI)だ。シャープは2015年iPhone向け液晶パネルの売上げが前年比約60%増の5530億円と大きく伸びたものの、これはJDIと同じ「LTPS」(低温ポリシリコン)という技術を用いたものでIGZOではない。電池が長持ちする省エネ力が特徴のIGZO、その発見者である半導体エネルギー研究所(SEL 厚木市)の山﨑舜平代表取締役はこれまでシャープと二人三脚で事業を拡大してきたが、いまの関心事はIGZOを応用した超低消費電力半導体と、折りたたむことも可能なフレキシブルディスプレイに移っている。パートナーにも見放された感のあるシャープ――。その中小型液晶事業はJDIと統合 ………

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