「デジタル毎日不発!」朝読日経も手詰まり

有料電子版頭打ち。販売店とネットの無料ニュースが足枷に。捨て切れぬ「紙」のビジネスモデル。

2015年8月号 BUSINESS

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毎日新聞が6月1日から電子版「デジタル毎日」を創刊し、全国紙の有料デジタル媒体が出そろった。2010年3月に日経電子版が先鞭をつけて以来5年が経過しているが、各媒体とも読者数は思ったほど伸びておらず、当初、若年層の新聞紙離れに対応する切り札と期待した新聞業界には手詰まり感も漂う。有料電子版が売れない背景には、その普及に反対している新聞販売店と、ヤフー・ニュースなどが提供しているネットの無料ニュースの存在がある。さらに根底には、販売収入と広告収入の双方が見込める新聞紙の「おいしい」ビジネスモデルを捨て切れず、「新聞紙も電子版も」と欲張る新聞各社の中途半端な姿勢がある。毎日新聞関係者によると、デジタル毎日は料金を月額3456円(毎日新聞購読者は新聞購読料プラス500円)と比較的割安に設定したものの、「スタートから苦戦」している。販売店が協力的でないのが主 ………

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