「自前主義」は捨てた。過去のしがらみを断ち、他社と事業統合やM&Aを果敢に進める。三菱航空機もいずれ解散へ。
2015年8月号 BUSINESS [企業スキャン]
5月8日の事業説明会終了後、ぶら下がり取材の記者に小型ジェット旅客機(MRJ)について聞かれた三菱重工の宮永俊一社長は「最終的にはウチ(三菱重工)が面倒をみないと……」と言葉少なに語った。関係者によれば、現在MRJの開発主体である子会社、三菱航空機(三菱重工が64%株主)はあくまでMRJの開発会社であり、初飛行に成功すればいずれ解散、量産やメンテナンスなど今後の運営は三菱重工本体に吸収する方向だという。その前触れのように4月に三菱航空機の川井昭陽社長、江川豪雄会長を更迭して、航空機とは無縁の交通・輸送ドメイン出身の森本浩通を送り込んだ。だが、2013年の初号機納入は大幅に遅れて、今年5月の初試験飛行も延期した。6月に初号機による滑走路の地上走行を始めたが、まだ飛行できるかどうかは実証されていない。初飛行は9~10月の予定だが、型式証明取得と17年第2四半期の納入を ………
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