2015年7月号 POLITICS [インサイド]
慶応義塾大学発の電気自動車(EV)ベンチャー「SIMーDrive(シムドライブ)」が風前の灯だ。8輪駆動のEV「エリーカ」を開発した清水浩名誉教授を社長に迎え、2009年に設立されたが、その清水は一昨年に身を引いた。会長を務めるベネッセホールディングスの福武總一郎最高顧問(69)の意向でレーシングドライバーの田嶋伸博が後継社長になったが、一昨年4月に先行開発車第4号を発表してから鳴りを潜め、展示会への参加も見送っている。かつて同社のEV開発に携わったエンジニアは「もはや活動実態はない」と、窮状を明かす。 エリーカは、車輪ごとにモーターを内蔵した「インホイールモーター」と呼ばれる機構を採用し、最高速度は時速370キロを記録した高性能EVで、05年に官邸周辺で試乗した小泉純一郎首相が「エネルギー革命だ」と持ち上げたことで一躍有名になった。その開発者が創業し ………
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