対豪潜水艦「4兆円ビジネス」争奪戦

豪州への国産潜水艦「供与」に突き進む安倍政権。世界第3位の「武器輸出大国」の仲間入り。

2015年7月号 BUSINESS

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中谷元・防衛相は6月3日、来日したオーストラリアのアンドリュース国防相と防衛省で会談し、豪州が計画している新型潜水艦の共同開発・生産に向け、自衛隊が保有する潜水艦技術の情報提供を確約した。豪州政府は、老朽化が進むコリンズ級潜水艦に代えて、新たなディーゼルエンジン型の潜水艦の調達を検討している。その予算規模は500億豪ドル(38‌0億米ドル=約4兆5千億円)と莫大だ。国防プロジェクトとして同国史上最大であり、その調達を目指し日独仏が火花を散らしている。国是として原子力潜水艦を運用できない豪州が、当初、白羽の矢を立てたのは海上自衛隊が使っている「そうりゅう型」潜水艦だった。そうりゅう型は「造船日本」の技術の粋を集めた、紛れもない我が国独自の最新兵器である。その特徴は、大気中の酸素を取り込まずに燃料を燃やしてエンジンを動かすAIP(非大気依存推進)機関にあ ………

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