政投銀初の生え抜き社長は「ガス抜き」抜擢

2015年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

政府は全額出資する日本政策投資銀行の橋本徹社長(80)の後任に柳正憲副社長(64)が昇格する人事を決めた。6月26日の株主総会後に就任する。生え抜きのトップの誕生は、前身の旧日本開発銀行時代を通じて初めて。「民営化を睨み、脱財務省が進む」との見方もあるが、果たしてそうだろうか。政投銀は2008年に株式会社化され、ゆくゆくは政府が保有株を売却し、最終的に完全民営化する方針だった。これと併せて、旧大蔵事務次官OBの天下り先だったトップは07年以降、室伏稔(伊藤忠出身)、橋本徹(旧富士銀行出身)と立て続けに民間から起用された。その間、政投銀内からプロパー社長誕生の期待が膨らんでいた。柳は東大教養学部卒。74年に開銀に入り、総合企画部長や関西支店長などの要職を歩んできた。精力的な仕事ぶりに加え、酒と読書と猫を愛する温厚な人柄が「官民の信頼を得ている」(金融関係 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。