FIFA会長「失脚」に電通激震

2015年7月号 連載 [いまここにある毒]

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ついに、と言うべきか。FIFA(国際サッカー連盟)のドン、「ゼップ」・ブラッター会長が6月2日に辞意を表明した。4日前に5選を果たしたばかり。79歳でなおこの執念と世界を呆れさせたが、彼を標的に狙う米司法省と米紙の包囲網に「帝国」はあえなく陥落した。本誌は国内で唯一、FIFA利権を2008年6月号から執拗に追い続けたパイオニアを自負している。ニューヨーク連邦地検(東部地区)検事から司法長官に就いて1カ月余で首級をあげたロレッタ・リンチの執念に拍手を送ろう。白けるのは、今ごろ追随して騒ぐ日本のメディアだ。マーケティング会社を通じて裏金を吸い上げる「FIFA利権」は、1980年代からアディダスと電通が原型を築いた。ブラッターももとはアディダス社員であり、電通とは持ちつ持たれつ。この「広告の巨人」のタブーを恐れて、国内メディアは本誌の調査報道に見て見ぬふりをしてきたから ………

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