安倍官邸「影の司令塔」丹呉JT会長

諮問会議、自民党、財政審の「厚労省包囲網」は首相公認。指南役は大物財務次官OBにほかならない。

2015年7月号 POLITICS

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政府が6月末にまとめる2020年度までの財政健全化計画策定作業が最終段階に入った。巨額の財政赤字を抱える中、歳出カットにどう踏み込むかが課題で、攻防の「本丸」は一般会計予算の3割強を占める社会保障費の改革だ。大物財務次官OBの丹呉泰健・前内閣官房参与(日本たばこ産業会長)が影の司令塔として動いている。安倍政権の目標は、20年度までに国と地方の基礎的財政収支(プライマリー・バランス)を黒字化すること。しかし、内閣府の試算では、高めの経済成長で税収が伸びたとしても20年度に9・4兆円の基礎的財政収支の赤字が残る。黒字化のハードルは高い。そこで水面下で画策しているのが丹呉氏である。丹呉氏は小泉純一郎首相の総理秘書官を務めた後、官房長や主計局長を経て09年に財務次官に就任し、10年に退官した。その後、12年に安倍晋三氏が首相に返り咲くと内閣官房参与として官邸入りし ………

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