住友化学――万骨枯る「米倉後遺症」

安倍首相に嫌われる前経団連会長企業の「原罪」。ようやく浮上したかに見えるサウジの石化事業で屋台骨揺らぐか。

2015年7月号 COVER STORY [企業スキャン]

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安倍晋三首相がかつて内輪で口にしたジョークがある。「この世で嫌いなものは三つ。朝日新聞とNHKとあの人」。満座に失笑が広がった。「あの人」とは前日本経団連会長の米倉弘昌(78)のことだ。住友化学社長・会長を務め、現在は同社相談役である。なぜそれほど嫌われたのか。2012年秋、安倍が自民党総裁選で予想外の勝利を収め、「総理返り咲き確実」の立場で経団連を訪ねた際、ふんぞり返った米倉に“無鉄砲”なアベノミクスを批判され、机を叩いて激高したのだ。同席していた中村芳夫事務総長(のち内閣官房参与)が息をのむほど声を荒らげたという。以来、安倍は「あの人」と名前すら口にせず、米倉を経済財政諮問会議から外し、彼を指名した前任会長の御手洗冨士夫(キヤノン会長)までホゾを噛むほど冷遇した。14年にようやく米倉は退き、今年4月の春の叙勲で旭日大綬章に輝いたが、お膝元の住化は ………

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