アフリカで神出鬼没の88Qが、今度はモスクワ攻略。クリミアの鉄橋も請け負い、制裁に風穴。
2015年7月号 GLOBAL
2014年3月、ウクライナへの介入とクリミアの併合で欧米諸国の非難の的となり、国際的に孤立したロシアに「中国の資源漁りの代理人」とされる香港の謎の投資家サム・パ(徐京華)が現れたのは不思議なことではない。国際社会で白眼視される国家に入り込み、資金提供や中国政府とのパイプを喧伝してプロジェクトに調印、資源などの権益の獲得につなげるのは、サム・パの常道だからだ。もともとは中国の工作員だったといわれるパは香港の巨大投資グループ「88 Queensway」(本拠のある香港・金鐘道の英語名)のトップ。グループの中核、中国国際基金(CIF)やアンゴラの国営石油会社ソナンゴルと合弁で設立した安中石油(チャイナ・ソナンゴル)は、ガバナンスが弱く、少数の個人が実権をもち、未開発の資源を抱える資金難の国を狙って進出している。04年以降のアフリカでの投資先はジンバブエなど10カ国以 ………
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