とうとう噴火した西田・佐々木の「怨念」戦争。経団連会長人事の「西室裁定」で後遺症か。
2015年7月号 BUSINESS
5月15日に深々と頭を下げた東芝の田中久雄社長の謝罪会見に比べ、4月3日の会見は淡々としたものだった。2013年度の一部インフラ関連工事で調査を必要とする会計処理があり、室町正志会長を委員長とする特別調査委員会を立ち上げた、と事務的に発表したのだ。07年、IHI(旧石川島播磨重工)の不正会計で当時の会長が引責辞任に追い込まれた事例があったものの、東芝の規模は50億円程度であり、決算期をまたぐ計上は珍しくなかったからだろう。だが、その裏で起きていたのは、凄まじい西田厚聰相談役と佐々木則夫副会長の確執だった。証券取引等監視委員会に内部告発したのは、佐々木を引きずりおろそうと西田が絵を描き、子飼いの室町会長や西田の意を受けた複数の役員が仕掛けたものだという。ひょっとすると西田に近い田中社長も事前に知らされていた節がある。
西田対佐々木の葛藤は09年5月に遡る。 ………
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