その後のソニー「追い出し部屋」 地獄の「リストラ要員」飛ばし

会社側は大リストラ終了を宣言したが、実際は「長期滞留者」を子会社に移し替えただけ。銀行の不良債権飛ばしとよく似た、非情なリストラ要員の飛ばしだ。

2015年6月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

今年3月末から4月末にかけて、大量のソニー社員が早期退職をした。早期退職したというよりも、実際には「何としてでも構造改革をやり切る」(平井一夫社長)という会社側が退職へと導いたのだが、その時、会社が用意していた“仕掛け”は実に巧みで非情なものだった。サラリーマンの矜持と不安を突くものだったのである。3月までソニーの統括部長だった人物が語る。「2013年からソニーで管理職の役職定年制度が実施されたでしょう。部長職でも55歳になったら、誰でも管理職を解かれるんですよ。役員になれない限り、自動的にポストと仕事を奪われるわけですね。私はまだ55歳になっていないけど、先のことを考えると、気持ちが萎えますよ。これ以上、ソニーでいい仕事はできないって思いました。それに4月から新たな人事賃金制度が始まろうとしていましたからね」それで今年2月から始まった早期退職募集に ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。