2015年6月号 連載 [監査役 最後の一線 第50回]
企業経営のチェック役として最後の一線を担う監査役に、参考になる話題の提供を心掛けてきたこの連載も50回。最終回を迎えるにあたって、最後は監査役制度そのものの行方について考えることにしたい。改正会社法が5月1日に施行され、日本企業が選択できるガバナンスの形態がひとつ増えた。監査等委員会設置会社と呼ばれるもので、社外取締役が過半数を占める「監査等委員会」が、経営監視に当たる仕組みだ。監査等委員会を置けば、従来の監査役や監査役会は不要になり廃止することができる。日本の上場企業の大半は監査役を置く「監査役設置会社」だったが、6月の株主総会で、この監査等委員会設置会社に移行する企業が相次ぎそうだ。新聞報道などによると移行を決めた会社は既に100社を超えたという。この流れが加速するようだと、日本から監査役が消えることになる可能性も出てくる。だが、それで日本 ………
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