「中国版世銀」に円の遠吠え

「米国のポチ」か「中国の狆」か。ドルに対抗して国際通貨をめざす人民元の前に、日本の「地球儀外交」が馬脚を現した。

2015年5月号 LABYRINTH [AIIBへ雪崩]

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安倍官邸が戦く「朝海の悪夢」再来

日本にとって最大の悪夢は何か? 冷戦のさなかに、こう尋ねられた朝海浩一郎駐米大使(当時)は「米中が日本の頭越しに握手することだ」と答えた。外交関係者に語り継がれる「朝海の悪夢」である。朝海が大使を務めたのは日米安全保障条約の改定を挟んだ1957年から63年にかけて。東西両陣営が激しく対立する最中とあって一笑に付されたというが、それから10年も経たぬ71年に悪夢は現実となる。共和党のリチャード・ニクソン大統領が71年7月、佐藤栄作内閣に何の連絡もなしに電撃訪中を発表したからだ。当時はベトナム戦争の真っただなか。米国の反共外交に全面協力していた佐藤政権は梯子を外され、方向感を見失いながら1年足らずで退陣に至る。今また中国主導で発足したアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、参加するかどうかで迷走する日本の経済外交に、安倍官邸も「朝海の悪夢」再来に戦慄を覚え ………

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