イスラエル擁護のネオコンの攻勢で、オバマ政権は針のムシロ。「頓挫したら悲惨」とリベラル派は警告する。
2015年5月号 GLOBAL [「枠組み」合意後のバトル]
4月2日、イラン核開発問題で米欧など6カ国とイランが協定の「枠組み」で合意した。これでバラク・オバマ米大統領とジョン・ケリー国務長官は、経済制裁解除を条件にイランの核兵器開発を10年以上遅らせる画期的な協定の締結へ8合目付近まできた。今後は細部を詰めていくことで6月末の最終協定署名をめざすが、米政府と野党共和党が多数派の米議会の間で凄まじいバトルが始まる。こうしたバトルは、米国とイラン、他の署名6カ国(英仏独中ロと欧州連合)との関係を損ねるだけでなく、イスラエルとの関係を含め米国の中東での立場を危うくしかねない。協定が最終合意に至れば中東に一定の安定がもたらされるが、3カ月間で交渉が決裂するか、議会が米国の立場を貶(おとし)めることに成功すれば、すでに泥沼状態の中東はもう一段の混沌へと突き進むだろう。
米国の枠組み合意反対派は主に共和党である。 ………
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