「第二の姉歯」を恐れ、東洋ゴムに“安全宣言”。元局長ら住宅マフィアの利権を守るお手盛り。
2015年5月号 BUSINESS
年度末に合わせた事実上の幕引きか――。東洋ゴム工業(大阪市)による免震ゴムのデータ改竄(かいざん)問題の波紋が収まらない中、国土交通省が3月末に出した“安全宣言”に批判が集まっている。監督責任で火の粉が降りかかるのを恐れたのか、国交省は顔なじみの専門家を集めた有識者委員会を立ち上げ、再発防止策の提言作成を丸投げして逃げ切りを図ろうとするが、その行方は見通せない。「一定の安全宣言に当たる」。3月31日午前、国交省内で開かれた東洋ゴム問題に関する記者団への説明会。同省幹部が発した思わぬ一言に、居合わせた記者たちは一瞬耳を疑ったという。説明の概要は、前日に東洋ゴムが同省に提出した「震度7程度でも(同社製品を使った建物は)倒壊の恐れなし」との報告書に関し、国交省も第三者機関の評価をもとに追認した──との内容。そこに付け足された「安全宣言」は建築基準法上の ………
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