世界制覇「華為」創業者の実像に迫る

『最強の未公開企業 ファーウェイ 冬は必ずやってくる』

2015年5月号 連載 [BOOK Review]

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尖閣国有化を機に中国全土で反日の嵐が吹き荒れていた2012年10月、ファーウェイ(華為技術)は日本での見本市に出展した。当時、政府の意を酌んだ中国企業は20社以上が見本市への参加をキャンセルした。ところが、ファーウェイは日本の大手企業をも上回る広大なブースを設置し、最寄り駅のホームや階段を大量の広告で埋めつくすなど日本市場重視を鮮明にして関係者を驚かせた。この出来事は同社の企業文化、そして創業者の任正非という人物の独自性を端的に表している。ファーウェイの創業は1987年。任氏はそれ以前、中国人民解放軍に10年ほど在籍していた。そこから同社を軍系の企業とする見方が根強くある。確かに同社はわずか二十数年のうちに売上高でエリクソンやアルカテル・ルーセントを超える世界最大の通信機器メーカーになった。なぜそんなことができたのか。同社が非上場であることや、任氏が ………

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