京都「潤心庵」中国マネーの闇

令計画打倒の謀略戦が、祇園の奥座敷で火を噴いた。手引きしたのは山口組系暴力団の周辺。役者が揃いすぎた。

2015年4月号 BUSINESS [日本を巻きこむ北京の暗闘]

  • はてなブックマークに追加

2月22日の日曜、古都京都は春節(旧正月)休みに大陸から押し寄せてきた中国人観光客でごった返していた。あいにくの曇天だったが、八坂神社から南、東山の斜面にある石塀小路は、京情緒が味わえる人気スポットだ。町屋の石垣や板塀の間を縫う石畳の路地は、いかにも祇園の奥座敷らしい。その一角に、ダウンで着ぶくれした中国人男女がひっきりなしに訪れ、スマホで撮影していく旧家がある。「你看、看這儿」(ほら、ここ見て)木造2階建ての和式建築、もとは割烹旅館で屋号の「潤心庵」という看板がかかっているが、数年前に営業をやめ、今は無人でひっそりしている。これこそが、知る人ぞ知る京都の新名所――昨年12月13日、米国の華字ニュースサイト博訊(ボーシユン)が配信した怪情報で、一躍、世界のチャイナウォッチャーに注目された場所なのだ。博訊の見出しはショッキングだった。「李源潮と令計 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。