2015年3月号 BUSINESS
4月1日、創業139年の三井物産に54歳の社長が誕生する。ヒラの執行役員から32人ゴボウ抜きが話題になった安永竜夫である。指名した飯島彰己社長(64)と臨んだ1月20日の会見では、「青天の霹靂」「(社長就任を要請され)頭が真っ白になった」と緊張気味だった。無理もない。“人の三井”グループでも、物産は個性派が揃い、一人一人が一国一城の主といった気風が強い企業だけに、経営企画部長から機械・輸送システム本部長と歩み「次の次」と見られていた安永の大抜擢に、取締役の一人は「安永?」と聞き返したほどだった。なぜ安永か。最高益を記録した12年3月期の第1四半期、物産の連結純利益が長らく業界首位を独走していたライバル三菱商事を一時抜いた時、社内が華やぐなかで飯島は誰に言うともなく「自分のやりたいことが少しできるようになるまで4年もかかった」と呟いたという。前任の槍田松瑩 ………
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