極右FN利した「シャルリ」テロ

数百万人デモの一体感はどこへ。反イスラム感情が高まり、注目の補選で大躍進した。

2015年3月号 GLOBAL

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風刺漫画で知られる「シャルリ・エブド」編集部などが自動小銃を抱えたイスラム過激派に襲われ、フランスにとって過去50年で最悪の17人の犠牲者を出したパリ連続テロ事件から3週間、注目されていた2月初旬の東部ドゥー県の下院補欠選挙では、与党社会党が辛うじて議席を獲得したものの、反移民政策を掲げる極右、国民戦線(FN)が大幅に票を伸ばして五分の戦いとなり、極右政党への支持が高まっていることを印象付けた。補欠選は社会党の重鎮ピエール・モスコヴィッシ元経済・財務相が昨年9月、欧州委員に任命されて下院議員の職を辞したのに伴い行われたもの。社会党は最近、1議員が左翼少数会派に移って絶対多数を失ったため、モスコヴィッシの1議席は何としても守らねばならなかった。12年のオランド政権発足以来、社会党は補欠選挙での負けに歯止めがかからず、この流れを何とか食いとめたかったの ………

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