甘利担当相がバラしたトヨタ「下請け叩き」凍結

2015年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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自動車業界が円安を追い風に空前の利益を叩き出している。国内生産3​0​0万台体制から逃れられないトヨタ自動車に加え、海外への生産移転が遅れた富士重工業とマツダの「円安三兄弟」がフルに恩恵を享受した格好だ。自動車業界は、今春闘での2年連続のベースアップはもちろん、消費増税にあえぐ下請け中小企業への還元を通じて、アベノミクスへの貢献を迫られている。特にトヨタは15年3月期の営業利益予想を2.7兆円に上方修正した。過去最高だった前期を4千億円も上回るが、儲けすぎ批判を恐れた「相当保守的な見積もり」とされる。5月に発表される通期決算では3兆円に届くかもしれない。トヨタは、「格差批判」に神経を尖らせる首相官邸を慮り、下請け企業との価格改定で14年度下期に続いて15年度上期も「値下げ要求を凍結する方針」を甘利明経済財政担当相に報告し、機先を制した。トヨタにとって想定 ………

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