失脚した令計画の後任人事の権謀。江派、団派、太子党と並ぶ新派閥が見えた。
2015年2月号 GLOBAL
「令計画を重大な紀律違反の嫌疑で取り調べている」昨年12月22日午後8時、中国共産党の汚職調査機関である党中央紀律検査委員会(中紀委)がついに正式発表した。令は胡錦涛前国家主席の元腹心で、胡政権の“大番頭”として党中央弁公庁(中弁)主任を務めた大物。昨夏失脚した周永康(前党中央政治局常務委員)や徐才厚(前党中央軍事委員会副主席)に続く「大トラ」の転落劇を、中国内外のメディアはこぞって報道した。
だが、本誌が既に報じてきたように令の摘発は既定路線であり、それ自体に驚きはない。むしろ刮目すべきは、その正式発表を機に共産党内の権力闘争の新展開が見えてきたことだ。それを象徴するのが、12月30日に発表された令の後任人事である。党中央は令を党中央統一戦線工作(統戦)部長から解任し、天津市党委員会書記の孫春蘭を後釜に指名。孫の後任には天津市長の黄興国が代理の ………
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