司法が縋る「最後のユルフン」

2015年2月号 連載 [いまここにある毒]

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青色LED開発でノーベル物理学賞を受賞した中村修二カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授は、会見で「日本の司法は腐っている」と批判、物議を醸したことがあった。勤めていた日亜化学工業と特許権の対価などをめぐる訴訟合戦は、東京地裁で2​0​0億円の勝訴、知財高裁では8億4千万円で和解した。大幅減額が不満だったが、弁護士の説得に「腐っている」と口を尖らせながら研究に復帰した。が、おかげで12月10日、ストックホルムの晴れの授賞式に立つことができ、法廷で「研究は無価値」と主張した日亜を見返したことになる。その時の弁護士が「一人一票実現国民会議」の升永英俊氏である。授賞式の5日後、今度は升永氏が前日行われた衆議院選挙の無効訴訟を起こした。こちらも最高裁が09年、12年総選挙に「違憲状態」判決を下しながら「選挙無効」に踏み切れないでいる因縁の戦いだ。0増5減でお茶を濁 ………

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