「ガス市場改革」は五里霧中

焦点は「ガス導管部門」の別会社化。経産省の強硬路線に都市ガス会社も黙っていない。

2015年2月号 BUSINESS

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ガス市場を抜本改革する議論は難航したまま、2​0​1​5年にずれ込んだ。電力市場の自由化に足並みをそろえ、ガス市場でも小売り事業の全面自由化を求める経済産業省の攻勢に、東京ガスや大阪ガスなどが抵抗しているが、業界側の旗色は悪い。ただし、最重要課題は、消費者が低廉なガスを安全に利用できる制度設計である。経産省の面子を優先するような決着に固執すれば本末転倒だけに、波乱含みになってきた。第三次安倍晋三政権が発足した翌日の14年12月25日、総選挙での自民党大勝の浮かれムードと無縁に開かれたのが、経産省のガスシステム改革小委員会(委員長=山内弘隆・一橋大学大学院教授)だった。13年11月に始まった小委員会は20回目。危機感を強めるガス業界とのガチンコ対決がこじれ、この日、当初目標だった年内決着を持ち越したのは、経産省にとっては計算外の展開と言える。攻防の焦点は、 ………

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