2015年2月号 LIFE
全世界を震え上がらせたエボラ出血熱の原因であるエボラウイルス(EBOV)に対するワクチンと治療薬の開発が大きく前進し始めた。英グラクソ・スミスクライン(GSK)が開発(フェーズ1試験)していたワクチン(cAd3-EBOV)が、EBOVへの抗体を産生させ、また安全性も高いことが確認されたためだ。一方、米ニューリンク・ジェネティクスが開発していたワクチン(VSV-EBOV)は、副反応が出たため治験を中断していたが、これも間もなく再開される。GSKのワクチンは2月にはフェーズ2試験に移り、年内の早い時期に接種が可能になるだろう。世界保健機関(WHO)によれば、昨年末までにエボラ出血熱の感染者は2万人を超え、死亡者数も8千人を超えた。とはいえ、主たる感染地域である西アフリカでの感染防止対策が機能し始め、感染爆発の勢いは弱まってきた。さらなる朗報は、ワクチン開発の見通し ………
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