欧州デフレに「ドイツの壁」

一将功成りて万骨枯る。健全財政の「ベルリン・コンセンサス」に、リセッションと銀行疲弊でブラックマンデー前夜。

2014年12月号 BUSINESS [ECB追加緩和難航]

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11月7日、ドイツの首都ベルリン。地元の有力紙が主催する文学賞「ウェルト文学賞」の授賞式で、作家の村上春樹は「壁のない世界」の実現を訴えた。1​9​8​9年11月9日に東西冷戦の象徴であるベルリンの壁が崩壊してから25年経つというのに、世界の至る所で民族や宗教の壁が残り、人々を苦しめているのを踏まえたものだ。世界的作家ムラカミの言うことは全く正しい。だがそのベルリンに、もうひとつ壁が立ちはだかっている。東西両独が再統一を遂げ、欧州内で断トツの力を付けたそのドイツ主導の経済運営がもたらした様々な摩擦や壁の存在である。それはとりもなおさずユーロ圏内の南北の格差であり、大西洋を挟んだ米国との摩擦でもある。10月31日午後1時44分、黒田東彦総裁の強いリーダーシップの下で、日銀は一段の金融緩和に踏み切った。マーケットはこの「クロダ・バズーカ」の奇襲に狼狽し、円は急落 ………

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