感染者1万人超、「冬が怖い」エボラパニック

2014年12月号 DEEP

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咳をする一人の男。それを端緒に爆発的に広がる感染――。1​9​9​5年公開の米映画「アウトブレイク」が描いたパンデミックだ。こうした悪夢が現実となる懸念を拭えない。西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱は11月12日、感染者1万3千人、死者5千人を超えた。感染者は1カ月で倍増した。しかし、これは世界保健機関(WHO)の集計に基づく「控えめの数字」だ。米疾病対策センター(CDC)は「感染者数が公式集計の2​.​5倍は存在する」と見ており、9月下旬には「対応を誤れば、来年1月には感染者が最大1​4​0万人に上る可能性がある」と警告した。その直後、米国でも感染者が見つかり、さらに治療に当たった看護師らが2次感染し、衝撃が広がった。現実は時にフィクションをなぞる。映画は、嘔吐や出血など病のむごたらしさと同時に、感染リスクを見過ごす専門家らの不作為を描いたが、今回の米国での感染事例に ………

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