増税すれば景気が悪くなるのは当たり前。「公共事業で底上げする」と言ったのが間違いの元。
2014年11月号 POLITICS [特別寄稿]
安倍晋三総理と黒田東彦日銀総裁による大胆な金融緩和政策によって、景気は活性化してきたが、ここにきてやや難しい局面になってきた。消費税増税で景気は失速し、円安がガソリン価格を引き上げて地方の足である自動車のコストを引き上げ、暮らしを直撃している。どうしたら良いのだろうか。
消費税の3%分の引き上げは、GDPの1.5%分の増税であるので、2014年度の成長率に与える影響はマイナス1.5%である。日本経済の当面の成長トレンドは2%程度であるから、合計すると、14年度の成長率は0.5%にしかならない。これに、消費税増税前後の駆け込み需要とその反動、世界景気が想定よりも悪いなどの要因が加われば、成長率は容易にマイナスとなる。ただし、ほとんどのエコノミストが、14年度の成長率をプラスと予測している。その理由は、消費税増税をすると同時にGDP1%分の公共事業を積み増し ………
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