経産・電力会社が「再生エネ排除」

FITの制度不備を突かれたくない経産省と、火力発電で凌ぎたい電力会社が悪だくみ。

2014年11月号 BUSINESS

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「舌の根も乾かぬうち」とは、電力会社のことを言うのではないか。夏前には「原子力発電所が稼働していないために電気が足りなくなる」と言い、夏に電力不足が起こらないまま秋を迎えると、今度は「冬を挟み、再生可能エネルギーの大量流入で送電網が耐えられなくなる」と悲鳴を上げる。電気は足りないのか、それとも足りているのか、電力会社の言い分だけを聞いているとわけが分からなくなる。示し合わせたかのように経済産業省は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)見直しを示唆する。電力業界と経産省が裏でタッグを組み、見据える先には原子力発電所の再稼働がある。

恣意的なデータ選別

再生可能エネルギーに対するネガティブキャンペーンの口火を切ったのは九州電力だ。9月24日、再エネ事業者の送配電設備に対する接続申し込みへの回答を「数カ月間保留する」と発表した。メガソーラー(大規模太陽光 ………

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