超高利回りで100億円以上集めて“蒸発”。警視庁は「単独犯」と見るが、旧第一勧銀系の原罪が見え隠れ。
2014年11月号 DEEP [ぎょうせいファンド詐欺]
みずほ銀行の「特命」を帯びた汚れ役か、それとも、転落した口から出まかせの詐欺行員か――。2年以上前からくすぶり続けてきた金融界の不思議な事件が、2億6千万円を預けた投資家の告訴状を警視庁捜査2課が受理、ようやく捜査が始まった。2012年9月に懲戒解雇されたみずほ銀行審査第二部元審査役の及川幹雄は、投資家を欺いて100億円を超えるカネを集めたとされるが、その嘘がバレなかったのは、みずほ銀行で支店長まで経験した幹部行員の肩書と、商談の場に利用した当時の本店(大手町に本店移転後は内幸町本部ビル)応接室という舞台装置だった。告訴したのは都内の医師だが、事件そのものは一般的な詐欺事件の構図だ。及川が約束したのは月利3%(年利36%!)という法外な利回り。誰しも眉唾だと思うし、「株式会社ぎょうせいの社長が、株を買い戻すためのファンドに投資して欲しい。社長からの ………
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