「噴火列島」目をつぶる原発

御嶽山は噴火多発期に入った日本列島の叫びであり、未曾有の原発震災から、我々は何を学んだのか。

2014年11月号 LIFE [危ない火山と原発]

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御嶽山の噴火は戦後最悪の火山災害となった。日本列島にある活火山1​1​0のうち、47が噴火の恐れが高い火山として24時間の常時監視体制が敷かれている。その常時監視火山のうち御嶽山を含む30火山では、危険度を5段階に分けて公表する「噴火警戒レベル」が適用されている。ちなみに御嶽山は噴火するまで警戒度が一番低い「レベル1(平常)」=「静穏な火山」だった。ところが、実際は静穏ではなかった。噴火17日前の9月10日から山頂付近で火山性地震が増え、低周波地震も発生していた。気象庁は9月11日から16日にかけて「火口近傍に火山灰等が噴出の恐れ」と、「火山解説情報」を3回発表した。しかし、噴火警戒レベルは「1」のままだった。御嶽山で起きた前回2​0​0​7年の噴火では、火山性微動や地殻変動が観測されたが、それは見られなかった。通常、噴火の前には群発地震、微動、山体の膨張などが起こる ………

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