輿石が黒幕「山梨中部横断道」

税金をドブに捨てる高速道路計画が復活。田舎暮らしを求めた住民は泣き寝入りか。

2014年11月号 BUSINESS

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「豊かな自然の中での心地よい暮らしを求めて……」山梨県が移住者誘致を目的に2​0​0​9年に設立した外郭団体「やまなし二地域居住推進協議会」が発行する広報誌「山梨Life」の表紙にこんなキャッチコピーがある。都心から2時間圏内というアクセスの良さに加え、自然に恵まれ、果物や野菜の栽培も盛んな山梨はセカンドハウスや引退後の終(つい)の棲み家として注目されている。ところが、理想の田舎暮らしを求めた一部の住民から「裏切られた」と憤りの声が上がる。舞台は須玉、長坂など7町村が04年11月に合併して誕生した北杜市(人口は約4万8千人)。八ケ岳山麓の風光明媚な高原地帯だが、立ち消えになったはずの高速道路計画が、推進派の巻き返しで復活し、地域住民らが猛反発しているのだ。

不採算道路が「敗者復活」

今年7月、国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会関東地方小委員会は、中部横断自動車道長坂~八千穂間 ………

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